国家試験である介護福祉士を受験する条件として「実務者研修」を修了することが義務化されました。
無資格の方は、研修を修了するまでに約6ヶ月かかります。研修期間は短くないため「なぜ、資格を取得しなければいけないのか」と不満に思っている方もいるでしょう。
しかし、実際に実務者研修を取得した人に話を聞いてみると、ほとんどの方が「スキルアップに繋がった！」「実務者研修を取得してよかった」と語っています。
今回は、実際に実務者研修を取得した受講者たちに受けた感想を聞いてみたので、紹介していきます。
実務者研修を受けた感想
早速実務者研修受講者の声、受けた感想を紹介します。
忙しさのあまり「仕事を片付ける」感覚で仕事をしていたことに気づいた
『今まで私が行ってきた介護は、職員の都合の良い介護だったことに気づきました。
職員は、利用者さんの介助以外に、事務仕事、片付け、掃除、記録などの別の仕事があるので「早く終わらせなきゃ！仕事を片付けなきゃ」という気持ちが先走っていました。
しかし、実務者研修を通して介護の考え方から学ぶことができ、私の視線が「仕事」から「利用者さん」へ変わりました。介護の仕事は、利用者さんと向き合うこと、利用者さんに寄り添うことだと、再確認できました！』 A.Yさん
『老人ホームで働き始めて2年。利用者さんと向き合うことを忘れかけていました。
利用者さんに寄り添うというよりは「忙しいから早く介助を終わらせて、次の仕事をやらないと」という感覚でしたが、実務者研修を通して、この考え方が間違っていると実感しました。実務者研修では、技術などを学ぶより、もっと大切なことを学ぶことができました。』 M.Iさん
養護老人ホームなどの介護士に限らず、どの介護施設の介護士も、介助以外の仕事を任されます。また、人手不足などが原因で仕事量が多く忙しいときは「仕事を早く終わらせないといけない」という気持ちが先走ってしまい、クライアントと向き合う時間が少なくなりがちです。
実務者研修では、「介護」の考え方から学習できるので、クライアントと向き合う大切さに気付かされます。
なんとなく自己流になっていた
『介護をする上で一番必要なことは、利用者さんの気持ちや思いを受け止め、対応していくことだと感じました。
今までの私の仕事は、流れ作業だったり、自分のやりやすいように介護を行ってきたので、これからは利用者さんの気持ちを尊重しながら、正しい介護を行っていきたいと思いました。』 A.Gさん
『初任者研修を取得してから1年ほどがたち、介助にも慣れてきた頃、スキルアップとして実務者研修を取得してみましたが、知らない間に自己流の介助になっていた自身の介護を見直すいい機会でした。
自己流の介助は危険が高いと知ったので、今後は気をつけて介助したいと思っています』 N.Oさん
介護の仕事に慣れてくると、自分がやりやすい方法で介助をしてしまうことがあります。自己流の介助は危険が高く残存機能の低下にもつながるため、正しい方法で介助する必要があります。
実務者研修では、正しい介助方法を1から学習できるので、より質の良い介護サービスを提供することができ、自身のスキルアップにも繋がります。
給料アップ・キャリアアップができた
『実務者研修修了後にキャリアアップができました！また、介助がすごく上手くなったとも褒められ、後輩たちが介護についてわからないことがあれば、聞かれるようになりました。自分を認めてくれた感じがしてすごく嬉しいです！受けてよかったって思います！』 Y.Mさん
『給料があがりました。研修を通して介護は給料ではなく、やりがいが大切だと実感することができましたが、それでも給料が上がるのは嬉しいです。受講費用は高かったけど、給料が上がったのですぐに回収できそうです。』 T.Hさん
実務者研修を修了すると、資格手当がもらえるので給料があがります。また、実務者研修を取得している人は介護の知識を持っている人だと認識されるため、キャリアアップもしやすいです。施設によっては、資格を持っていることがキャリアアップをする条件として規定されているところもあります。
キャリアアップをすると、資格手当に加え、役職手当が支給されるので、さらなる給料アップに繋がります。
相談相手ができた
『私は母の介護もしていたので、知識をつけようと思い実務者研修を取得しました。
スクールに通っている方は全員介護職だったり、家庭介護をしたりしている人でした。
そのため、介護士の友達ができて、介護に関する悩みを聞いてくれたり、お互いに介護業界の情報を交換しあったりしていました。また、実技試験は受講生全員の前でやるのですが、合格した時は自分の技術に自信が持てるようになりました。』 H.Iさん
『先生方が介護に情熱を持っている人たちでした。
わからないところを質問すると、丁寧に教えていただけました。また、授業や課題に関係することだけではなく、施設での利用者さんとの関わり方で困ったことがあれば、気軽に相談できました。
いろいろな先生、一緒に受講した生徒さんたちから職場のことや体験談を聞いたり、自身の体験談を語ったりと、同じ職種の人たちと交流できて楽しかったです。研修が終わってしまうのが少し寂しいです。』 A.Kさん
実務者研修は、自宅学習と通学学習を掛け合わせた研修です。
スクールで同じ職種の方と交流したり、介護に関する悩みや困り事を相談したりできるのは通学学習の魅力です。また、互いに励まし合って資格取得を目指せるのも、通学学習ならではのメリットです。
実務者研修を取得してスキルアップをしよう！
今回は、実際に実務者研修を取得した受講者たちに受けた感想を聞いてみました。
ほとんどの方が、実務者研修を取得してよかったと語っています。受講者は実務者研修を通して新たな気づきがあったり、給料が上がったり、キャリアアップができたりと、たくさんのメリットがありました。
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