介護職員初任者研修(初任者研修)は、介護職員として働く際に必要とされる基礎的な知識・技術を身につける研修です。
資格取得により、介護職員としてのキャリアアップのスタートや給料アップが期待できます。
しかし、既に現場で働いているアテンダントが研修に参加するためには、仕事と両立しながら受講する必要があります。長期の休暇を取れないことや収入が減ることを懸念し、研修に踏み切れないアテンダントもいるでしょう。
そこで、初任者研修を働きながら受講し、効率よく資格を取得するポイントや注意点について解説します。
働きながら初任者研修を取得できる理由
初任者研修は働きながら取得を目指せる資格です。働きながら取得できる理由は大きく3つあります。
一部のカリキュラムは通信で学ぶことができる
初任者研修は、130時間のカリキュラムで構成されていますが、そのうち40.5時間までは通信学習を選択できます。ただし残りの89.5時間は通学しなければなりません。
通学時間が確保できるのか心配な方も多いかもしれませんが、多くのスクールでは週1日や週2日の通学ペースです。仕事が休みの日を通学日にあてることで、働きながらでも無理なく受講できるでしょう。
働き方・ライフスタイルに合わせてコースを選択できる
初任者研修は受講できるスクールが豊富で、コースも様々なコースから選択できます。週1日や週2日の通学日を平日ではなく土日や夜間に組み込んでいるコースもあります。
働きながら受講したい方におすすめなのは、以下のようなコースです。
- 土日コース:週2日(土日)に通学
- 土曜日コース:週1日(土曜日)に通学
- 日曜日コース:週1日(日曜日)に通学
- 夜間コース:平日夜間に通学
- 短期集中コース:週3~4回に通学して最短1か月で取得
このように様々なコースが用意されているため、個人の働き方やライフスタイルに合わせて、学び方を選択しましょう。
修了試験は筆記試験のみで難易度は低め
初任者研修は受講後には試験を受け、合格することで資格が取得できます。
試験と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、初任者研修は介護資格の中でも入門的な資格です。基礎的な介護の知識・技術を習得するための資格なので、修了試験は筆記試験のみで、難易度は低めです。講義をしっかり受けていれば問題なく合格できるレベルなので、働きながらでも合格率を高められるでしょう。
もし不合格になっても、多くのスクールでは再試験が用意されています。再試験に合格すれば資格を取得できるので、安心して試験に挑んでください。
働きながら受講するメリット
初任者研修は、介護の基礎的な知識や技術を学ぶ公的な資格です。
介護職員として働くのに必須の資格ではありませんが、キャリアアップのスタートや給料アップを期待できる資格です。介護業界では基本的な資格であり、認知度も信頼度も高いため、転職にも役立つでしょう。特に訪問介護員として働く際には必須資格であり、今後の展望を考え取得して損はない資格です。
学習効果や理解度を高められることも、働きながら受講するメリットです。授業や課題で学んだことを現場ですぐに実践できたり、逆に現場で見たり感じたりしたことを授業や課題に反映させられることもあるでしょう。
なお、初任者研修には受講費用がかかりますが、資格取得にかかる費用を一部負担してくれる職場もあります。働きながら受講した方が受講費用を軽減できる場合があるため、職場のサポート制度について一度確認してみましょう。
働きながら初任者研修を取得するポイント
初任者研修を仕事と両立して受講するためには、押さえておきたいポイントがあります。ポイントを押さえて効率良く資格を取得しましょう。
会社や職場に相談してシフトや休暇を調整する
働きながら初任者研修を受講する場合、会社や職場に相談してシフトや休暇を調整することが大切です。
特に既に介護職員として働いている場合、会社や施設によっては資格取得支援制度や教育訓練休暇制度などを設けている場合もあります。制度を利用すれば、勤務時間や給与面で優遇されたり、費用負担が減らせます。
また、資格取得後の業務効率化やリーダー人材育成などのメリットも会社に認識されれば、前向きに資格取得を推奨してもらえる可能性があるでしょう。
スクールの振り替え制度を活用する
通学時間を確保するために、スクールの振り替え制度を活用することもおすすめです。
多くのスクールでは振り替え制度を採用しています。仕事などでどうしても通学できない日があった際に、他日程のコースに振り替えられる制度です。振り替え制度を利用すれば、遅れを取らずにカリキュラムを消化できるでしょう。
ただし、振り替えは早めにスクールへ確認し、人員に余裕がある場合にのみ受けることができます。
通信講座やスキマ時間を活用する
仕事と学習を両立するには、効率良く学習を進めることや学習時間を確保することが大切です。ポイントは、通信講座やスキマ時間を活用することです。初任者研修のカリキュラムのうち40.5時間は通学せずに自宅で通信講座を受けられます。通学時間を減らすことで、働きながら無理なく受講できるでしょう。
また、スクールから配布されるテキストやノートも自宅学習の教材として活用できます。仕事が休みの日や移動中・寝る前などのスキマ時間を活用すれば、通学時間以外でも学習できます。
資格取得支援制度を活用する
国や自治体では、初任者研修の資格取得支援として、受講費用の一部を負担してくれる給付金制度を用意しています。また、介護施設などでは、在職中のアテンダントに対して、受講費用や交通費などが支給される職場もあります。
支援制度は、内容や申込方法などが自治体・職場により異なるため、詳細は事前に確認しましょう。
働きながら受講する際の注意点
働きながら初任者研修を受講する場合は、受講費用の確保やスケジュール・体調管理が必要です。
受講費用を確保する
初任者研修の受講料は一般的に3万~10万円ほどです。受講の際には、受講料以外にかかる費用も考える必要があります。例えば、交通費・教材費・試験費などです。
交通費を減らすためには、自宅から近いスクールや通信講座の活用がおすすめです。
また、受講料の一部を負担してくれる資格取得支援制度を設けている自治体や介護施設もあるため、各自治体や職場に事前に確認すると良いでしょう。
スケジュール・体調管理を徹底する
初任者研修は、長期間にわたって行われるため、事前にスケジュールを組んでおく必要があります。仕事と勉強の両立を目指す場合は、スケジュール管理がより重要になります。
スケジュールを組む際には、勤務時間や予定が詰まっている期間を考慮して、職場や家族に相談しながら計画を立てましょう。予期せぬ出来事が起こった場合に備えて、余裕をもったスケジュールを組みましょう。
また、仕事と学習を両立するためには無理のないスケジュールにすることも大切です。食事時間や睡眠時間を確保し、体調を崩さないよう注意しましょう。
ポイントや注意点を押さえて、働きながら初任者研修を取得しよう
初任者研修は、介護の基礎を学ぶ資格であり、資格取得によりキャリアアップや給料アップが期待できます。
効率良く学習を進めることで、働きながらでも取得できる資格です。休日や勤務時間外に受講することで、無理なく学習を進められます。スケジュールを組む際には、職場や家族と相談しながら無理のない計画を立てることが大切です。スクール・コースが豊富に用意されているので、個人の働き方やライフスタイルに合った受講方法を選びましょう。
また、資格支援制度を活用することで、受講費用を抑えることもできます。事前に各自治体や職場に確認しましょう。
今回説明したポイントや注意点を押さえて、働きながら初任者研修取得を目指しましょう。
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