高齢化に伴い、介護職の需要が年々上がっている現在、スキルアップのために介護福祉士を取得した人も多いのではないでしょうか。
「介護福祉士」は実務者研修の上位に位置する資格です。初任者研修から少しずつ努力を重ね、上位資格である「介護福祉士」を取得した今「次はどうするべきかわからない」「キャリア形成はこれで終了なのか」と不安に思っている方もいるでしょう。
そこで今回は、介護福祉士を取得した場合のキャリアパスを紹介します。
介護福祉士資格取得後にやるべきこと
介護福祉士を取得後「次に目指すべきことがわからない」「もうやることがない」とモチベーションが下がってしまいがちです。
しかし、介護福祉士を取得後も、自分自身の成長につながるための選択肢はたくさんあります。
- 経営者や管理職を目指す
- 教育や研究職を目指す
- 条件の良い施設に転職する
- 専門的な資格を取得する
それぞれ順に説明します。
経営者や管理職を目指す
介護福祉士の資格を取得することで、周りから信頼を得ることができ、管理職に昇進しやすくなります。
ポジションは施設によって異なりますが、基本的にはチーフ、フロアリーダー、マネージャー、介護主任、施設長などの管理職に就くことが可能です。
また、介護に関する知識や経験を活かし、介護サービス事業を立ち上げることや、既存の介護施設の運営に携わることも可能です。
ただし、介護サービス事業所の立ち上げを目指す場合、経営者としての専門的な知識や経験が必要とされるため、経営やマネジメントに関する専門的な知識を身につける必要があります。
教育や研究職を目指す
介護福祉士は介護現場での経験を活かし、介護士の教育や研究分野で活躍することもできます。
具体的な例としては介護福祉士養成施設の講師や、福祉・介護研究機関の研究職が挙げられます。
条件の良い施設に転職する
介護福祉士を取得している方は、転職において非常に有利になります。なぜなら、資格を持っている介護士の需要は常に上がり続けているからです。
また、資格を所有している人は「専門的な知識を持っている人」と認識され、他の転職者と差別化ができます。
もし、気になっている施設がある場合は、資格取得を機に思い切って転職するのも良いでしょう。
専門的な資格を取得する
介護福祉士は介護に関する基本的な知識や技術を持っていますが、より専門的なスキルを身につけることで、さらなるキャリアアップを目指すことが可能です。
認知症ケアに特化した認知症ケア専門士や介護保険の専門家であるケアマネージャーなどがおすすめです。
次の項目にて、介護福祉士におすすめの資格を紹介します。
介護福祉士におすすめの資格
介護福祉士を取得した人におすすめの資格は以下の通りです。
- ケアマネージャー(介護支援専門員)
- 認知症ケア専門士
- 介護食士
- 喀痰吸引等研修
それぞれ紹介します。
ケアマネージャー
ケアマネージャーとは、生活支援が必要な人々が、適切な介護保険サービスを受けられるように支援する介護保険の専門職です。
介護保険制度に基づく「ケアプラン」の作成や介護サービスの調整、クライアントとそのご家族への相談・支援など、介護保険サービスに関する業務が主な仕事内容です。
また、クライアントの状態や希望に応じて、サービスの提供先を探したり、医療機関や介護施設などとの連携も行います。
ケアマネージャーは正式には「介護支援専門員」といい、略してケアマネとも呼ばれています。
認知症ケア専門士
認知症ケア専門士は、認知症に関する専門的な知識を有している人のことです。
認知症介護の現場において、より専門的なケアができるように介護スタッフ等に指導をします。
なお、認知症ケア専門士は、国家試験ではなく民間資格です。
認知症ケア専門士は、認知症の治療を行っている医療機関や認知症介護を行っている介護施設などで活躍しています。特に認知症に特化した介護施設「グループホーム」ではニーズが非常に高いです。
介護食士
人間は年を重ねるにつれ、歯が抜けてしまったり、飲み込む際にむせてしまったりと、十分に食事を摂取することが困難になります。
介護士は、クライアントそれぞれの嚥下機能、身体状態を考慮した食事を口にする必要があります。
介護食士は、介護が必要な方に適切な食事を提供する知識を有している人のことです。
資格は1級から3級まであります。資格を取得する方法には、以下の2つがあります。
- 一般の方対象の講習会を開講している施設で受講する
- 講習会を開講している学校に入学して受講する
最初は、受講しやすい3級に挑戦してみましょう。
喀痰吸引等研修
喀痰吸引等研修とは、医療行為である喀痰吸引を行うための資格です。
通常健康的な方であれば、咳をすることで痰を体外に排出することが可能ですが、神経変性疾患や脳機能障害などにより、嚥下や呼吸機能が正常に働かない方は、自力で痰を体外へ排出することができません。そのため、喀痰吸引を行う必要があります。
喀痰吸引とは吸引装置を使用し、口腔内、鼻腔内などに貯留している痰や唾液を吸引する医療行為です。
なお、喀痰吸引の研修は3種類あります。
- 第1号研修
- 第2号研修
- 第3号研修
そのうちの第3号研修は「土屋ケアカレッジ」にて、キャンペーン価格での受講が可能です。
介護福祉士を取得後、さらなるキャリアアップを目指したい方は、ぜひ土屋ケアカレッジの喀痰吸引等研修のページをチェックしてみてください。
介護福祉士取得後でもキャリアアップを目指せる!
今回は、介護福祉士取得後、自分自身の成長につながるための選択肢を紹介しました。
紹介した選択肢は以下の通りです。
- 経営者や管理職を目指す
- 教育や研究職を目指す
- 条件の良い施設に転職する
- 専門的な資格を取得する
介護福祉士取得後は「次に目指すべきことがわからない」「やるべきことは終わったのではないか」とモチベーションが下がりがちですが、まだまだできることはたくさんあります。
自分のやりたいことやスキルに合わせた、さらなるキャリアアップを目指しましょう。