土屋ケアカレッジと金槌と私 【part2】

土屋ケアカレッジで介護のアレを作ったの?

お疲れ様です!

土屋ケアカレッジ マーケティング責任者のYAMAJUNです!

前回の私のブログをご覧なって頂けた方はお分かりかと思いますが、私は介護業界ではまだ5年半ほど。

人生の半分近くは大工職人、家具製作職人と自分の腕一本できた職人気質の男です。

介護の資格を取ったのは10年前。

当時はヘルパー2級という資格で今で言う初任者研修と同等の資格を修了し介護の複合施設に入社しました。

とはいえ、施設での介護経験は2年ちょっと。

その後建築の仕事に戻り、介護職のブランクは8年。

土屋に出会い、重度訪問介護従業者養成研修統合課程を受講、実務者研修を受講させて頂きました。

介護の経験は少しあったものの、重度訪問介護は未知の世界。

それに、これまでほぼ職人として生きてきて、まさか自分がまた介護の世界に飛び込むなんて、当時は1ミリも思ってませんでした。

話は戻りますが、全く種も畑も違う介護業界に入る前、私を少し変えた、きっかけがありました。

一時期新築の家が売れなくなった時代があり、世間ではリフォームが流行。

そして建築業界でもバリアフリー化という言葉が飛び交いました。

ある日のこと障害者の方の家をフル改装してくれないか?という依頼がありました。

家中の床の段差の解消、部屋やローカに手すり、お風呂やトイレのバリアフリー、玄関までの階段を解体してスロープに…などなど、普通のリフォームより手間がかかったり、強度が必要だったりと大掛かりな工事でした。

施主さんは半身麻痺の状態で車椅子での生活。

奥さんと娘さんに支えられて生活されていました。

介護も福祉も知らない私は、家族が支えてくれるんやし、そんなお金かけてリフォームせんでもええのに…と心の中で思っていました。

その人が段差を無くしバリアフリー化にした理由

「自分で出来ることはしたい」

ということでした。この言葉には衝撃が走ったことを覚えています。

床の段差が無くなれば、片手片足で這ってでも移動できる。

手すりで片方を支えるものがあれば、トイレだって自分で行ける。

スロープなら自分で外にも出れる。

家族にも極力迷惑をかけず、自分の力で、そして自分の住み慣れた家で暮らしたい。

本当に驚きました。

奥さんからリフォームの理由を聞いた時、なぜか涙が溢れ出てきました。

ご自宅に住まれながらという条件もあり約半年という期間がかかり無事にリフォームも完了。

個人事業主だった私はいつも従業員の給料、材料費、経費等の計算が先立って、この日数でいくら利益が残るのか!?という考えでやってきましたが、この現場だけは、そんな計算もせず、この家族のため一心不乱で施工しました。

結果大赤字に終わりましたが、受け渡しの際に、ご本人と家族が涙ながらに何度も何度も頭を下げて感謝の言葉を頂きました。

それから障害者や高齢者だけじゃなく、何か人の役に立ちたい!人の手助けをしたい!という気持ちに変わっていき、

2011年3月11日に起きた東日本大震災の後、岩手県、宮城県、福島県と復旧復興に目を向けて数ヶ月東北の地で働きました。

被災地で見た光景は凄まじいものでした。

住み込みで寝泊まりさせて頂いていた家の前には海か川か分からない所でしたが、毎朝違う家や、車、船が流れてきました。

そんな中、住み込みの場所を提供してくれた人たちが、毎日「何を食べたい?」と本当に良くしてくれ「被災者の人が大変やのに、そんな事まで!」という気持ちでいっぱいでした。

若かった頃の自分はどこかで、そういった人たちをどこかで弱者扱いしてたんだと思います。

私はそんな自分を心底最低な人間やと悔やみました。

人に助けられ、そして頼られ、人間って一人では生きてはいけない。

人生で初めて学ばせてもらったこと。

請負った現場で、数千万円もの大金を払ってもらえず逃げられ、これまで人という人を信じることができなかった自分。

そんな自分の思い込みを一気に書き換えてくれた出来事が続き、どうせ一回は捨てた命やし誰かのために生きよう!

と心に決めたのが10年前。

復旧工事から関西に戻った私は人生の選択肢になかった介護の道を選ぶのでした。

ところが、人のために生きたい!という想いが強すぎた私は施設での仕事を失敗へと導きました…

施設利用者に依存してしまうのです。

何かといえば決まりに縛られた施設で自分が生きたいように、やりたいように出来ない利用者。

1人1人の望むことを聞きすぎて、上司とぶつかり、自分には合わないと辞職。

そしてまた自営業で大工、家具職人になるのです。

そして8年の歳月が経ち、土屋と出会いました。

前回のブログでも書かせてもらいましたが、今となっては私にとって「土屋」は就業先というよりも「人生」そのもの。

職人気質な私を受け入れてくれたのもそうですが、何より重度訪問介護という障害者介護は高齢者介護と違い、コミュニケーションを第一とします。

もちろん介護技術も必要ですが、まずクライアント(利用者)から学んだのは対話。

どんな障害があろうとも同じ人間として対等に寄り添うと言うこと。

そして1対1の支援、その時間は1人のために共に過ごせる時間。これこそが私が求めていた介護のカタチだったのかも知れません。

そんな私も今は現場で支援をする立場を離れ、今は土屋ケアカレッジという介護資格の研修機関でこれから介護の世界に入る人たちの支えとなる役割を担っています。

研修機関では様々な研修備品が必要で、昨年土屋ケアカレッジに移籍させて頂いて初めての仕事は…

まさかの大工仕事!

介護の業界に入っても自分の家をリフォームしたりと、やはり物作りは止めれない私にとって打って付けの任務でした。

与えられた任務はこれから全国に開校する教室の入浴介助実技用の風呂の制作!

実務者研修などカリキュラムの中には入浴介助の実習があり、教室に設置されてる必要があります。

また当社の訪問介護事業所であるホームケア土屋のアテンダント(ヘルパー)の人たちの研修の場所として役に立ちます。

え?それにしても風呂?って思うでしょ?笑

市販で売られている浴槽を置くだけでは、またぐ時に高さもあり、不安定…

そこで実際の入浴介助を再現出来るように作ろう!と思い、講師の方と打ち合わせをし、設計図を書いて制作!

ただこれも現場での経験もあったからこそ、入浴介助のシュチュエーションを思い浮かべ高さや広さ、使い勝手など理想通りの物を作る事が出来ました!

昨年後半は全国9箇所の教室に、10個の風呂を制作し、全国行脚で南は九州から始まり、北は北海道まで取付け施工に回らせて頂きました。

自分が別畑で今までやってきた事を、土屋で生かせると言うことに感謝でしかありませんでした。

直接的に人に何かをした訳ではないけれど、受講生のため、講師のため、そして土屋ケアカレッジのためと間接的に役に立てる事が出来たこと本当に有難く思いました。

土屋ケアカレッジでは日々、講師陣と運営チーム、そしてマーケティングチームの私たちとミーティングを重ね、研修品質向上を目指しています!

受講して頂ければ、実際の入浴介助を再現出来るお風呂で学ぶ事もできます!

これから受講される皆さんが、安心安全に身につく講座を受けれるよう、これからも尽力して参ります!

引き続き宜しくお願いします!YAMAJUNでしたー!

次回、【土屋ケアカレッジと金槌と私 part3】

「え?そんなモノまで作ったん?」をお届けします♪ 次回もお楽しみにー!

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