重度訪問介護のお仕事って
はじめまして。土屋ケアカレッジで研修品質を担当しています、上杉と申します。
今日は未経験からの・・ということについて書いてみたいと思います。
私は少し前まで介護とはまったく無縁の業界で仕事をしてきました。
外食産業で全国展開しているチェーンに長らく身を置き、たくさんのことを学ばせて頂きました。
飲食は料理や飲み物を提供するだけでなく、空間や時間も一緒に提供して、ちょっとした非日常を体験してもらう、人を笑顔にする仕事だとハマり、かれこれ20年以上勤めてきました。
転機が訪れたのは、妻が出産し、娘が誕生したことです。
今まで全国に転勤をして様々な土地で生活をしてそれなりに新鮮で楽しみもありましたが、娘には地元で育ってほしい気持ちが強く、単身赴任も考えましたが家族と過ごす時間が人生で一番大切だと痛感し、転職を決意しました。
転職活動を進める中で1社、未経験でも可。という介護の会社がありました。
介護のイメージは3Kか・・くらいで体力はある方だと思っていたのでなんとなく未経験でもいいならエントリーだけでも・・という感じで面接をしていただきました。
その時に面接していただいたのが今の株式会社土屋の代表である高浜さんでした。
熱く語る情熱と、なにか世の中をよくしていこうとするエネルギーを感じこんな人がいる会社、なんかおもしろそうだ!と感じていたところ、採用していただきました。
その後、重度訪問介護従業者養成研修統合課程を受講しました。
介護のかの字も知らない私が数日の研修で現場の支援に入れるということでしたが、はたして人の体も触ったこともなく介護の知識がゼロの私でも大丈夫なのか??という不安が常にありました。まして障害を持った方も自分のまわりにおらず、どう接してよいのかという不安もあり、現場の支援が始まるまで緊張した毎日を過ごしていました。
出勤初日、同行研修をしていただき脳性麻痺の女性のクライアント(利用者)の方とお会いしました。笑顔で迎えてくれ、少し話していると自分の緊張も解けてきました。
その日、一般的な介護の手技と少し違ったやり方を習いました。
ここで大きな気付きを得ました。
自分に必要なのは広く一般的にやる介護技術ではなく、この方に合った、この方独自のやり方なのだと。
支援に入らせていただく回数とともに介護の技術は少しずつ良くなっていきました。
自然に笑顔も増え、現場に行くのが楽しくなってきました。
気持ち的に少し余裕ができたのもあってか、この仕事は、技術じゃなくて心でする仕事なんだと思うようになりました。
技術が一定レベルになって安心、安全が担保できたら心を使って寄り添えるような支援ができたらいいなと考えながら仕事をしていました。
重度訪問介護の現場では汎用性のあるものよりも個別性が大きくその方にあったやり方が求められるということです。
介護のプロですか??と聞かれて、まだ少し手技には自信がなく返事を躊躇してしまいますが、○○さんの支援のプロですか??と聞かれたら胸を張って「はい!」と答えられます。
幅広い知識や技術を求めるのではなくクライアント(利用者)に合わせた支援ができるようにフォーカスする。それが重度訪問介護のお仕事なんだ。と気づいて少し気持ちが楽になりました。
その2に続く・・