重度訪問介護従業者養成研修統合課程について

土屋ケアカレッジ校長の宮本武尊です。

本日は重度訪問介護従業者養成研修統合課程について少しお話させていただきます。

まず、重度訪問介護従業者養成研修統合課程とは以下の資格が統合されています。

  • 重度訪問介護従業者養成研修 基礎課程
  • 重度訪問介護従業者養成研修 追加課程
  • 喀痰吸引等第三号研修 基本研修

障害福祉サービスを利用する障害者は、その障害の程度に合わせた障害区分の認定を受けられています。障害区分というのは1~6まであり6が最重度にあたります。そして、重度訪問介護サービスを使える方は区分4以上の認定を受けている方が対象となります。

それでは、①~③の資格の内訳についてお話します。

  • ①の基礎課程は障害区分4~5の方へ従事することができる。
  • ②の追加課程は障害区分6の方へ従事することができる。
  • ③の第三号研修基本研修は特定の者への医療的ケア(喀痰吸引、経管栄養)を実施することができるための座学と演習までを修了できる。(あとは実地研修を受けるだけの状態となる。)

無資格の方が受講する場合のメリットとしては、重度訪問介護サービスを利用するすべての利用者(クライアント)支援に従事することができ、さらに、人工呼吸器を装着している方や胃ろうを造設している方が必要とする、特定の者への医療的ケアを実施するために必要な準備をすることが可能です。

初任者研修、実務者研修、介護福祉士といった有資格者に関しては、その時点で障害区分6までのクライアント支援に従事することは可能ですが、医療的ケアが必要なクライアントに対しては③の資格がなければ実施するための次のステップである実地研修に進めないことから、有資格者も③の資格取得を目的に受講しにきてくださることが多いです。

何はともあれ、重度訪問介護従業者養成研修統合課程は一石三鳥のハイブリッド資格ということになります。

ちなみに、第三号研修は口腔吸引、鼻腔吸引、気管カニューレ内吸引、経鼻経管栄養、胃ろう、腸ろうを実施できますが「特定の者」というのがポイントで、「不特定の者」ではありません。統合課程取得後、クライアントの自宅で行う「実地研修」を無事に修了して初めてそのクライアントへ対して医療的ケアを実施することが認定されます。

実地研修とは、指導看護師のもとクライアントに必要な医療的ケアを実施してテストすることを指し、指導看護師から合格サインをいただいてから行政手続きを踏んだ後「認定証」が届いてから対象のクライアントに医療的ケアを実施することが可能となります。

さて、続いてカリキュラムの流れについてお話します。

1日目はZOOMを使用したオンラインで終日講義を受講していただきます。

北は北海道から南は沖縄まで全国各地からご参加いただけます。ご自宅やネットカフェ等Wi-Fi環境があればどこからでもご参加いただけることから、コロナ禍でも安心安全に受講していただけております。また、全国各地から一堂に会して画面上で話ができるオンラインならではの醍醐味を感じることもできます。

次に、2日目のプログラムはオフラインとなりまして、お住まいの地域に近い土屋ケアカレッジにお越しいただいて実技演習をおこない、基礎的な介護技術の習得を目指していただきます。重度訪問介護サービスを利用する方々を対象としているため、それに特化した実技内容となっております。高齢者対象の訪問介護や施設系介護を経験されてきた受講生の方から「高齢者介護と障害者介護の違いを学べたのでとても良かった」と、嬉しいお声をいただくこともございます。コロナ感染対策として、当カレッジではフェイスシールドを無料配布しており、受講生の皆さまに感染防止のご協力をいただいております。

そして、3日目は介護現場での実習です。

実際に支援に入らせていただくクライアント宅にベテランのヘルパー(アテンダント)と同行し、現場研修で規定時間をクリアして本研修が修了となります。

また、集団実習が認められている都道府県では、2日目にお越しいただいた土屋ケアカレッジにて介護現場を再現し、クライアントをお招きして研修を行い修了することも可能です。

最後に、重度訪問介護従業者養成研修統合課程は、厚生労働省認定の介護系資格ということで履歴書にも堂々と記載でき、日本全国どこでも共通して使える資格ですので、将来的にも活用できる素晴らしい介護系資格です。受講生の多くは社会人の方々ですが、お仕事の都合で日程調整が難しいという場合も最短3日間で資格を取得できるというのはなかなか大きなメリットだと思います。

というわけで、重度訪問介護従業者養成研修統合課程へ是非ご興味を持っていただけますと幸いです。

よろしくお願い致します!

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