ガイドヘルパーになるには資格が必要?研修期間や費用などを徹底解説!

ガイドへルパーとは、1人で外出や移動が困難な障害者を支援する「移動介護従事者」のことです。利用者さんとのお散歩やお買物が楽しいと感じる方にとっては、やりがいを感じる仕事の1つです。

しかし「ガイドヘルパーはどうやったらなれるの?」「資格は必要なの?」と疑問に思っている方もいるでしょう。

そこで今回は、どうすればガイドヘルパーになれるのか、資格は必要なのか、詳しく紹介していきます。

ガイドヘルパーになるには資格を取得する必要がある

ガイドヘルパーになるには、資格を取得する必要があります。

ガイドヘルパーの資格は仕事内容で3種類に分けられています。それぞれの資格は行える仕事内容が異なり、仕事内容は利用者さんの抱えている障害で決まります。

利用者さんが抱えている障害別の資格

利用者さんが抱えている障害は、主に以下の3つに分類されます。

  1. 視覚障害
  2. 知的・精神障害
  3. 全身性障害

それぞれの障害の特徴とガイドヘルパーの仕事内容、取得する必要がある資格を紹介します。

視覚障害

視覚障害とは、視力や視野などの視機能に障害があり、見え方が不自由になっている状態です。

視覚障害のある方は、メガネやコンタクトレンズを着用しても十分な視力を得られません。

ガイドヘルパーは、利用者さんの外出に付き添い、必要に応じて移動先での文字の読み書きを代行します。

このような視覚障害がある方の移動支援は「同行支援」と呼ばれており、同行支援を行うには「同行援護従業者養成研修」を修了する必要があります。

知的・精神障害

知的・精神障害とは、知的能力、社会生活への適応能力が低いことから日常生活に困難が生じている状態です。

外出先で周りとのコミュニケーションを取るのが難しかったり、その場に適した行動をするのが難しかったりする場合があるため、ガイドヘルパーは外出時に同行し、身の回りで困ったことがあったら必要に応じて支援を行います。

このような支援は「行動支援」と呼ばれており、行動支援を行うには「行動援護従業者養成研修」を修了する必要があります。

全身性障害

全身性障害とは、四肢体幹等全身にわたった障害を抱えているため、日常生活に困難が生じている状態です。常に車椅子で生活している方がほとんどです。

全身性障害を抱えている方は、1人では外出や移動ができないため、ガイドヘルパーが車椅子を押したり、移動先での排泄介助をおこなったりします。

このような支援を行うには「全身性障害者ガイドヘルパー研修」の資格が必要です。

ガイドヘルパーの資格取得方法

ガイドヘルパーになるには前述した3つのうち、自分に合った働き方ができる研修を受講する必要があります。修了試験はないため、決められた研修時間を修了するだけで資格を取得できます。

ただし、資格の種類と市区町村によっては介護職員初任者研修以上の資格を保有していることが受講する条件として設けられている場合もあるので、注意が必要です。

ここからは、それぞれの資格の研修期間や費用を紹介します。

同行援護従業者養成研修の研修期間と受講費用

同行援護従業者養成研修は、前述した通り、視覚障害を抱えている方の移動支援を行うための研修です。

この研修は「一般課程」と「応用課程」の2つに分かれており、両方修了することで資格を取得できます。

受講資格はなく、誰でも受講できますが、応用課程は一般課程を修了している方のみ受講できます。

研修時間は34時間で、5日ほどで修了できます。

受講費用は地域によって異なりますが、一般課程と応用課程の費用を合わせ、合計で約5万円が一般的です。

行動援護従業者養成研修の研修期間と受講費用

行動援護従業者養成研修は、前述した通り、知的障害や精神障害を抱えている方の移動支援を行うための研修です。

受講資格はないため、誰でも受講することができます。

研修時間は24時間で、3日〜4日ほどで修了できます。受講費用は、地域によって異なりますが、2〜3万円が一般的です。

全身性障害者ガイドヘルパー研修の研修期間と受講費用

全身性障害者ガイドヘルパー研修とは、前述した通り、全身に渡って障害を抱えている方の移動支援を行うための研修です。

受講資格は地域によって異なり、誰でも受講できる場合と、先に実務者研修以上の資格を取得する必要がある場合があるため、注意が必要です。

研修時間は16時間で、3日ほどで修了できます。受講費用は地域によって異なりますが、約4万円〜4万5千円が一般的です。

ガイドヘルパーの雇用形態

ガイドヘルパーは主に2つの働き方があります。

1つ目は、介護施設や事業所で働く方法です。資格を取得していると、介護の知識を持っている人だと認識されるため、転職の際は他の転職者と差別化ができ、有利になります。

2つ目は市区町村や都道府県のガイドヘルパー登録名簿に登録し、パート・アルバイト、またはフリーランスとして働く方法です。

登録名簿に登録をすると、自分の好きな時間で働けるようになります。そのため、人気が高く、現在注目されている働き方です。

ガイドヘルパーの給料

地域によって差はありますが、正社員の給料は18万〜22万円ほど、年収は約216万円〜310万円ほどです。

一般的には初任者研修保有者の給料とほぼ変わらないといわれています。

一方でパート・アルバイトの場合は時給1,300〜1,500円ほどです。

パートやアルバイトの時給は高いので、掛け持ちでパート・アルバイトとして働いている方も多いです。

資格を取得してガイドヘルパーを目指そう

今回は、ガイドヘルパーの資格の種類、取得方法などを紹介しました。

全部で3つの資格があるため、自分がやりたい仕事、研修費用、研修期間などを考慮した上で、資格を取得できる点が大きなメリットでしょう。

また、修了試験もないため、誰でも挑戦しやすい資格といえるでしょう。

資格を取得することで、転職に有利になったり、仕事の幅が広がったりとさまざまなメリットがあります。

移動支援に興味がある方や、利用者さんとのお出かけや買い出しが好きな方は、ぜひガイドヘルパーを目指してみませんか?

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