【分かりやすく解説】介護職の実務者研修とは?具体的に何をするの?

実務者研修は、介護職でキャリアアップを目指す方にとって欠かせない資格です。

実務者研修を修了することによって、実務経験だけでは得られない介護の基本と高い技術が身に付くほか、一部の医療行為を行うことができるようになります。

さらに、資格手当として給与面で待遇されたり、次のキャリアアップへの土台作りとなったり、実務者研修を取得するメリットは様々あります。

今回は、「実務者研修で具体的に何をするのか」について焦点を当て、研修内容や費用について解説していきます。

実務者研修とは

介護職の実務者研修とは、介護福祉士の国家試験を受験するために必要な研修です。

平成28年度より、介護福祉士国家試験を受験する条件として、3年の実務経験と実務者研修の修了が必要となりました。

実務者研修の資格を取得すると、国家試験を受験できるだけではなく、介護士として必要なスキルや知識を身につけたという証になります。

実務者研修の受講資格と費用

実務者研修には特段受講資格はなく、誰でも受講が可能です。

資格を保有されていない方や、初任者研修を修了していない方、介護の仕事を経験したことがない方でも気軽に受講ができます。

しかし、保有する資格の有無やその種類によって受講費用が大きく異なります。

また、受講費用は受講する施設や事業所によっても異なるため、受講する際はスクールを慎重に選ぶ必要があります。

具体的な受講費用の例は以下のとおりです。

 

  • 未経験・無資格者  15万円〜22万円
  • ホームヘルパー3級  14万円〜19万円
  • 介護職員初任者研修(ヘルパー2級)   8万円〜16万円
  • ホームヘルパー1級  7万円〜10万円
  • 介護職員基礎研修  3万円〜5万円
  • 未経験・無資格者  15万円〜22万円
  • ホームヘルパー3級  14万円〜19万円
  • 介護職員初任者研修
    (ヘルパー2級)   8万円〜16万円
  • ホームヘルパー1級  7万円〜10万円
  • 介護職員基礎研修  3万円〜5万円

保有する資格によって、受講費用は大きく変動します。

費用の差が大きい理由は、保有する資格によって実務者研修の科目が免除され、それに伴って受講期間も異なってくるためです。

実務者研修の実施期間

ここでは、実務者研修の実施期間について紹介します。

実務者研修の受講時間数は、合計で450時間です。

保有する資格によっては、受講する必要のない科目が免除され、受講時間数も短縮されます。

保有する資格別の受講時間は以下のとおりです。

  • 未経験・無資格者  450時間
  • ホームヘルパー3級  420時間
  • 介護職員初任者研修(ヘルパー2級)  320時間
  • ホームヘルパー1級  95時間
  • 介護職員基礎研修  50時間
  • 未経験・無資格者  450時間
  • ホームヘルパー3級  420時間
  • 介護職員初任者研修
    (ヘルパー2級)  320時間
  • ホームヘルパー1級  95時間
  • 介護職員基礎研修  50時間

実務者研修のカリキュラム

実務者研修ではカリキュラムと時間数が定められており、「20の科目」を「450時間」学びます。以下に20の科目と受講時間についてまとめました。

1. 人間の尊厳と自立 5時間
2. 社会の理解Ⅰ 5時間
3. 社会の理解Ⅱ 30時間
4. 介護の基本Ⅰ 10時間
5. 介護の基本Ⅱ 20時間
6. コミュニケーション技術 20時間
7. 生活支援技術Ⅰ 20時間
8. 生活支援技術Ⅱ  30時間
9. 発達と老化の理解Ⅰ 10時間
10. 発達と老化の理解Ⅱ 20時間
11. 認知症の理解Ⅰ 10時間
12. 認知症の理解Ⅱ 20時間
13. 障害の理解Ⅰ   10時間
14. 障害の理解Ⅱ   20時間
15. こころとからだのしくみⅠ 20時間
16. こころとからだのしくみⅡ 60時間
17. 介護過程Ⅰ 20時間
18. 介護過程Ⅱ 25時間
19. 介護過程Ⅲ 45時間
20. 医療的ケア 50時間 
実務者研修カリキュラム
1. 人間の尊厳と自立 5時間
2. 社会の理解Ⅰ 5時間
3. 社会の理解Ⅱ 30時間
4. 介護の基本Ⅰ 10時間
5. 介護の基本Ⅱ 20時間
6. コミュニケーション技術 20時間
7. 生活支援技術Ⅰ 20時間
8. 生活支援技術Ⅱ  30時間
9. 発達と老化の理解Ⅰ 10時間
10. 発達と老化の理解Ⅱ 20時間
11. 認知症の理解Ⅰ 10時間
12. 認知症の理解Ⅱ 20時間
13. 障害の理解Ⅰ 10時間
14. 障害の理解Ⅱ  20時間
15. こころとからだのしくみⅠ 20時間
16. こころとからだのしくみⅡ 60時間
17. 介護過程Ⅰ 20時間
18. 介護過程Ⅱ 25時間
19. 介護過程Ⅲ 45時間
20. 医療的ケア 50時間 
実務者研修カリキュラム

それぞれの科目について順に説明します。

人間の尊厳と自膣(5時間)

認知症や障害を持っている方、健康の方、それぞれ同じ立場であることを学びます。

障害を持っている方でも、誰も惨めな思いをしない社会を作っていくために必要な福祉の基礎を学ぶ科目です。

社会の理解I、II(35時間)

介護の業界や介護を受ける人達に大きく関わっている、介護保険制度について学びます。

社会の理解IIでは、Iよりも社会保険制度について、さらに詳しく学ぶことができます。また、医療保険制度概要や後期高齢者医療制度についても学びます。

介護の基本I、II(30時間)

この科目では、介護職としての基礎や介護士の役割について学びます。

介護だけではなく、医療や福祉などについての理解も深めていきます。

また、介護を必要とする人達について理解を深めるための科目でもあります。

コミュニケーション技術(20時間)

利用者さんや、利用者さんのご家族の方とのコミュニケーション技術について学ぶ科目です。利用者さんだけではなく、1つのチームとして一緒に働く職員とのコミュニケーション技術も学びます。

生活支援技術I、II(50時間)

食事や入浴・着替えの介助といった、身体介護の基礎を学びます。

利用者さんが、暮らしやすい生活を続けられる環境づくりについても学べる科目です。

生活支援技術IIでは、Iよりも利用者さんが必要とするサービスや環境について、より深く理解を深めていきます。

そして、利用者さん一人ひとりの心身の状態に合わせた介護スキルを身につけていきます。

発達と老化の理解I、II(合計 30時間)

この科目では、老化にともなって起きるさまざまな心身の問題について学びます。

そして、死に直面する人の心境についての理解もしていきます。

認知症の理解I、II(認知症実践者研修)(合計30時間)

この科目では認知症に関する知識をつけていきます。

認知症の原因、症状などを学び、認知症の利用者さんやご家族の方への関わりについて深く学んでいきます。

障害の理解I、II(合計30時間)

障害の種類や原因について学びます。

また、障害がある人の心理状態を学び、障害のある方への適切な対応方法、介護方法について学びます。

こころとからだのしくみI、II(合計80時間)

この科目では、介護に関する身体の仕組みや人間の心理について学ぶとともに、人間の体と心がどのように連携しているのか学びます。

介護過程I〜III(合計90時間)

介護過程はI〜IIIの科目に分かれています。

介護過程では、利用者さん一人ひとりが、自分らしい生活を継続できる介護計画の立て方を学びます。

介護過程IIIでは、スクール通い、実際に授業を受ける必要があります。

医療的ケア(喀痰吸引研修)(合計50時間)

介護に必要な医療的ケアを安全に実施するための知識を取得する科目です。

医療的ケアの受講時間のうち、12〜16時間は実際にスクールに通い、演習を行います。

実務者研修は国家資格である介護福祉士への道

高齢化が進んでいる今の時代、介護福祉士のニーズは高まっています。また、介護福祉士の国家資格を取得することで仕事の幅が広がったり、収入が上がったりと、たくさんのメリットを得ることができます。

実務者研修は、国家資格である介護福祉士への道を切り拓いてくれます。

もちろん、実務者研修を受けるだけでも、本記事で紹介したように、得られる知識が多いので介護士として活躍していきたいと考えている方には、ぜひ受講してほしい研修です。


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