年に一度実施される、介護福祉士の国家試験。この国家試験に合格しないと、介護福祉士の国家資格を取得するチャンスは一年後まで訪れません。
介護福祉士の資格は、取得すると給料のアップや昇進にもつながる重要な資格で、可能な限り最初のチャンスで合格を掴んでおきたいところです。
そこで今回は、介護福祉士国家試験の概要と、合格率を上げるためのテクニックについてご紹介していきたいと思います。
介護福祉士国家試験の一発合格を目指す方や、介護福祉士国家試験について知りたい方は必見です。
介護福祉士国家試験とは
介護福祉士国家試験は、例年1月の下旬に筆記試験が行われる国家試験です。
また筆記試験の通過者で実技試験が免除対象ではない場合は、3月上旬に実技試験が行われます。
合格発表は3月下旬となっており、郵送で合否の通知が行われます。
合格者が登録用紙を返送すると約1ヶ月で登録証が届きますので、登録証の到着後から介護福祉士を名乗ることができるようになります。
介護福祉士国家試験の受験資格
介護福祉士国家試験は、誰でも受験できるわけではありません。
介護福祉士国家試験の受験資格は、以下の条件のいずれかに該当している必要があります。
- 指定養成施設の修了者
- 福祉系高校の卒業者
- 介護福祉士実務者研修を修了し、3年以上の従事期間と540日以上の従事日数を持つ、実務経験者
- 経済連携協定の対象で、3年以上の実務経験の保持者
この条件を満たしていない方は、合格することができませんので注意が必要です。
介護福祉士国家試験の筆記試験
介護福祉士国家試験の受験者は全員、筆記試験を受ける必要があります。
筆記試験は午前100分・午後120分の受験時間で行われ、解答は全てマークシート方式(5択)となっています。
一問一点の125満点中、正答率が60%(75点)以上が合格の目安ですが、点数調整が入る可能性もありますので、80点以上取れていると安心でしょう。
また介護福祉士国家試験の出題範囲は、介護分野の4領域12科目と総合問題の13科目です。
12科目のうち「合わせて1科目」と判断されている分野が2つありますので、実質11科目の出題です。
11科目の科目群の中で1科目でも0点の科目があると、不合格になります。
介護福祉士国家試験の合格率
近年の介護福祉士国家試験の合格率は、以下の通りです。
第34回介護福祉士国家試験(2022年)……合格率72.3%(受験者数83,082人、合格者数60,099人)
第33回介護福祉士国家試験(2021年)……合格率71.0%(受験者数84,483人、合格者数59,975人
第32回介護福祉士国家試験(2020年)……合格率69.9%(受験者数84,032人、合格者数58,745人)
毎年新しい介護福祉士が6万人程度誕生している計算です。
「合格率70%」という数字だけを見ると、国家試験の中では難易度が低く見られがちですが、これは受験条件が厳しいためだと言われています。
介護職の経験者でも30%は不合格になりますので、しっかりとした対策が必要です。
参照▶︎第34回介護福祉士国家試験合格発表 参考資料(厚生労働省)
介護福祉士国家試験の合格率を上げる方法①早めの書類準備
介護福祉士国家試験では例年8月から9月にかけて、受験の申込を行います。
書類に不備があったり、手続きにミスがあったりすると、当然ながら合格することはできません。
まずは介護福祉士国家試験の合格率を上げるための完璧な書類準備から始めましょう。
特に実務経験者として試験を受ける場合は、試験の年度末までに既定の従事日数(従事期間3年以上かつ従事日数540日以上)の勤務を終える見込みであったり、これまでの勤務歴であったりを証明する必要があります。
人によっては以前の勤務先への問い合わせが必要になる場合もありますので、受験が決まった段階で施設長に書類の記入をお願いしておくと安心です。
介護福祉士国家試験の合格率を上げる方法②出題範囲は早めに確認
介護福祉士国家試験の筆記試験は、介護の4領域12科目から出題され、1点も取れない科目があると合格することができません。
介護福祉士国家試験の合格率を上げるためには、幅広い出題範囲をしっかりと確認し、苦手分野を重点的に学習することのできる時間確保が必須です。
介護福祉士国家試験に合格するうえで、目安となる勉強時間は250時間とされています。
試験の申込みを行う8月から勉強を始めると、本番の筆記試験までは半年程度の時間があります。
「毎晩寝る前に90分ずつ勉強する」「平日は忙しいから、週末は4時間ずつ勉強時間を確保する」など、自分の中でルールを決めて、コツコツと学習しておくと安心です。
介護福祉士国家試験の合格率を上げる方法③模擬試験を積極的に活用しよう
介護福祉士国家試験では午前100分と午後120分の試験時間の中で、全125問をマークシートにて解答していく試験です。
長丁場の試験になりますので、試験前には実際の試験時間で問題を解くことができるか、どのように時間配分をしていくと苦手科目の見直しに時間が割けるか、といった部分の確認が必須です。
また実際の出題形式に近い形の模擬試験を受験すると、自分が苦手とするタイプの問題を把握したり、ケアレスミスをしやすい出題形式を確認したりすることができます。
介護福祉士国家試験の1ヶ月前程度を目途に模擬試験を受験し、最後の追い込みを行うことがおすすめです。
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