介護福祉士は、介護職で唯一の国家資格です。
介護福祉士になるということは、介護に関する知識や経験が豊富な人として国に認めてもらえるということ。高齢化社会が加速する日本において、介護の国家資格をもっているということは、仕事を探す上でも非常に有利に働きます。
また、資格手当の支給や責任のあるポジションへの登用など、介護の仕事のやりがいという点でもプラスになります。
今回は人気の国家資格である介護福祉士になるにはどのような方法があるのか、またどのような準備が必要なのかをご紹介いたします。
介護に携わっている方も、これから介護に携わりたい方も必見です。
介護福祉士になるためには「介護福祉士国家試験」の受験が必須
介護福祉士は国家資格ですので、国家試験の合格をもってはじめてその技量を認定してもらうことができます。
そのため介護福祉士になるには、毎月1月下旬に筆記試験が行われる「介護福祉士国家試験」に合格する必要があるのです。
介護福祉士国家試験には細かい受験資格が定められており、条件を満たしていない場合は受験することができません。
介護福祉士試験を受験する前に、しっかりと受験資格を満たせるよう準備をしておきましょう。
最も短期間で介護福祉士になるには「指定養成施設」への入学
最も短い期間で介護福祉士国家試験の受験資格を得る方法は、福祉系大学や社会福祉士養成施設、保育士養成施設などを卒業した後に、厚生労働省が定める指定養成施設に入学する方法です。この方法では最短1年で介護福祉士国家試験の受験資格を満たすことができます。
普通科の高校を卒業している方で、福祉や保育系の学校に通っていない場合は、指定養成施設に最短2年間通学することで介護福祉士国家試験を受験できるようになります。
厚生労働省が指定した指定養成施設は全国に450以上ありますが、通信制のカリキュラムは認められていません。
数は限られますが夜間コースを設定している指定養成施設もありますので、仕事と介護福祉士国家試験の受験資格取得の両立を目指すのであれば、通学可能な地域に指定養成施設の夜間コースがあるか確認してみると良いでしょう。
福祉系高校ならば、高校卒業時に介護福祉士国家試験を受験可能
福祉系高校とは、カリキュラムや施設設備、そして実習施設などが、介護福祉士養成課程の基準を満たすと認められた高等学校のことです。
文部科学大臣と厚生労働大臣に指定された高校で、学校の授業に「介護」という科目が存在します。
高校に通いながら介護の基礎知識を学び、実習を積むことができますので、福祉系高校に3年間通うことで介護福祉士になるための受験資格が与えられます。
「将来は介護の仕事に携わりたい」「介護福祉士になるにはどうしたらいいだろう」と考えている中学生には、福祉系高校という選択肢がおすすめです。
既に介護職に就いている人は、実務経験を3年積もう
「特に介護福祉を学ぶ高校に通っていたわけではない」「指定養成施設への通学は検討していない」という場合は、介護の現場で実務経験を積むことで介護福祉士の受験資格が与えられます。
この場合は、①介護福祉士実務者研修を終えていること、②3年(1095日)以上の従事期間があること、③540日以上の従事日数があることが受験条件となります。
最短日数で介護福祉士になることはできませんが、福祉系高校や指定養成施設への通学費用を抑え、介護の現場で給与を支給されながら受験資格を取得できますので、コストパフォーマンスの面で現実的な受験資格取得ルートといえます。
また実際の介護現場で経験を積むことによって生きた知識が身に付きますので、社会人の方が介護福祉士になるには実際に介護職員として3年間の経験を積むことがおすすめです。
介護福祉士の国家試験は難しいの?
介護福祉士国家試験の合格率は、近年70%前後で推移しています。
多くの国家試験と比較すると高い合格率のように捉えられてしまいがちですが、先述の通り介護福祉士は国家試験を受けるまでに最低でも1年以上、通常3年以上の介護職に関する勉強期間が必要です。
厳格な受験資格を満たした方々が受験しても30%の人は不合格となってしまう、厳しいテストであるといえます。
介護福祉士国家試験の内容
介護福祉士国家試験は、毎年1月末に実施される筆記試験と、3月頭に実施される実技試験をもって、国家資格が認定されます。
ただし実技試験に関しては、基本の受験資格を満たしていれば基本的に免除になる場合が多いので、特殊なケースを除いて実技試験の対策は不要です。
筆記試験は介護の4領域12教科と総合問題の計13教科から出題され、全部で125問を5択のマークシート方式で解答します。
1問は1点となっており、例年の合格基準点は60%前後(75点前後)です。
合格基準に達していないと合格ができない点、また0点の教科が1つでもあると合格ができない点に注意が必要です。
介護福祉士になるには、勉強時間250時間が一つの目安
介護福祉士の国家試験は13科目から出題され、どれか1つの科目でも0点を取ってしまうと不合格になります。
そのため幅広い範囲を効率的に勉強しておくことが、介護福祉士の受験対策として重要です。
一般的には筆記試験に対して必要な勉強時間は250時間と言われていますので、試験の半年前ごろから、毎日1時間強の勉強時間を確保して、しっかりと対策をしましょう。
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今回は、「介護福祉士になるための方法」について解説しました。
介護福祉士は介護職唯一の国家資格であり、試験の難易度だけでなく、受験資格を得るまでの道のりも決して簡単なものではありません。
しかし、介護福祉士国家試験合格という狭き道をくぐり晴れて介護福祉士になると、仕事の幅が広がったり給与がアップしたりと、様々な優遇を受けられます。
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