喀痰吸引等研修とは?介護士でも医療行為が行えるようになる資格があるって本当?

 介護士は医療従事者ではないため、湿布を貼る・目薬をさすなど以外の医療行為を行うことは禁止されています。

しかし中には、研修を修了することで行える医療行為が存在しています。「喀痰吸引等研修」がその1つです。

今回は「喀痰吸引等研修」について詳しく解説します。また、研修を受講するメリットなどもあわせて紹介します。

喀痰吸等引研修とは?

喀痰吸引等研修とは、医療行為である喀痰吸引を行うための資格です。決められた研修時間を修了後、実地研修を行い、合格基準に達すると資格を取得できます。

喀痰吸引とは吸引装置を使用し、口腔内、鼻腔内などに貯留している痰や唾液を吸引する医療行為です。痰や唾液をそのまま放置してしまうと、誤嚥や呼吸困難、気道閉塞などのクライアントの命に関わる重大なリスクが生じます。

喀痰吸引の研修は3種類あります。

  1. 第1号研修
  2. 第2号研修
  3. 第3号研修

それぞれの資格を順に紹介します。

第1号研修

第1号の研修は講義と演習に分かれており、定められた研修時間と演習を修了する必要があります。

第1号の研修を修了すると、以下の行為が実施可能になります。

  • 喀痰吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)
  • 経管栄養(胃ろうまたは腸ろう、経鼻)

第1号の研修は、講習時間が50時間ほど、演習は合計で25回以上行わないといけないため、3つの研修のなかで一番受講時間が長いです。

しかし、条件なく全クライアントに喀痰吸引を行えるようになるというメリットがあります。

受講費用は80,000〜200,000円が一般的です。

第2号研修

第2号の研修も講義と演習に分かれており、それぞれ定められた研修時間と演習を修了する必要があります。

研修を修了すると、以下の行為が実施可能になります。

  • 喀痰吸引(口腔内、鼻腔内)
  • 経管栄養(胃ろう、または腸ろう)

第2号の研修を修了することで、気管カニューレ以外の喀痰吸引を条件なく、全クライアントに行えます。

受講費用は80,000〜200,000円が一般的です。

第3号研修

第3号の研修も講義と演習に分かれていますが、研修期間は9時間、実地研修は最短1日で修了できます。

研修を修了すると、以下の行為が実施可能になります。

  • 喀痰吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)
  • 経管栄養(胃ろうまたは腸ろう、経鼻)

しかし、経管栄養の対象者は筋萎縮性側索硬化症などの障害を患っている、特定の障がい者のみです。クライアント全員に経管栄養をできるようになるわけではないので注意が必要です。

受講費用は25,000〜60,000円が一般的です。

どの喀痰吸引等研修がおすすめ?

取得するなら、第3号がおすすめです。

第1号や第2号は全クライアントに処置が行えるものの、研修時間が50時間と長く、費用も大きくかかります。

一方で3号の研修時間はたったの9時間です。実地研修も最短1日、長くても3日で修了するため、時間も費用も節約できます。

土屋ケアカレッジでは、第3号研修を安価の22,000円で受講できます。

受講費用を抑えることができるため、興味がある方は、ぜひ「喀痰吸引等研修(特定の者対象)・第3号研修のページ」をご覧ください。

喀痰吸引等研修の受講資格は?

喀痰吸引等研修を受講するにあたって必要な受講資格はありません。そのため、介護未経験の方や無資格の方でも受講が可能です。

しかし、研修を実施しているスクールによって、資格保有者は研修の一部を免除できる場合があるので、詳細は問い合わせてみましょう。

喀痰吸引等研修を取得するメリット

喀痰吸引等研修を取得することで、以下のようなメリットを得られます。

  1. 仕事の幅が広がる
  2. スキルアップやモチベーションアップにつながる
  3. 重宝される
  4. 給料があがる

それぞれ順に紹介します。

仕事の幅が広がる

前述した通り喀痰吸引は医療行為であるため、本来は介護士が行うことはできません。

しかし、資格を修了することで、今までできなかったことができるようになり、出来る仕事の幅が広がります。

また、施設だけではなく、病院や訪問先でも対応できるため、活躍の場がますます広がります。

スキルアップやモチベーションアップにつながる

介護福祉士を取得したあとは、次に目指せる資格があまりないため、勉強やスキルアップへのモチベーションが低下しがちです。

しかし、「喀痰吸引等研修」を取得することで、医療行為である吸引を行えるようになることから、大きなスキルアップができます。

また、仕事の幅が広がり、活躍の場が広がると自分への自信が持てるようになり、モチベーションアップに繋がります。

重宝される

資格を持っている介護士は多くないため、資格を持っていると現場から必要とされる介護職員になれるでしょう。

高いスキルを持っている介護士は、他の職員や上司からの信頼を得られるため、高い役職に昇進しやすくなります。昇進しキャリアアップをすると、給料が上がったり、自分の自信に繋がったりとさまざまなメリットがあります。

また、医療行為が行える介護士の数は常に不足しているため、転職の際は非常に有利でしょう。

給料があがる

資格を保有している方は、資格手当が支給されるため、給料があがります。

資格手当の金額は施設や事業所によって異なりますが、5,000円〜10,000円ほどです。

高齢化は進んでいるので、今後も需要性は高まるのと同時に処遇改善が行われ、支給される資格手当の金額も上がると予測できます。

喀痰吸引等の資格を取得しクライアントを支えよう!

今回は喀痰吸引等の資格について詳しく紹介しました。

資格は3つありますが、第3号を取得することがおすすめです。第3号は、研修時間が一番短く、費用も安く抑えられるため、第3号に興味を持たれる方は多くいます。

土屋ケアカレッジでは初任者研修、実務者研修だけではなく、喀痰吸引等研修も開催しています。

土屋ケアカレッジは、日本全国での重度訪問介護提供実績No.1を誇るスクールです。医療的ケアの研修にも力を入れており、たくさんの経験と知識を持ち合わせています。

ぜひ、土屋ケアカレッジで資格を取得して、クライアントを一緒に支えていきませんか?

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