重度訪問介護従業者養成研修 統合課程

重度訪問介護従業者養成研修 統合課程

重度訪問介護従業者養成研修 統合課程とは?

介護職といってもさまざまな介護が存在しています。一般的な介護は施設などに利用者さんが入居する特別養護老人ホームやグループホームや利用者さんが通うデイサービス、そして介護士が利用者さんの自宅へ訪問し介護を行う訪問介護。

今回は訪問介護の一つである「重度訪問介護」について紹介します。

重度訪問介護とは?

重度訪問介護とは、自治体から障害支援区分4~6の認定を受けている「重度障害者」のご自宅での生活をお手伝いするサービスです。

重度訪問介護を行うには、資格の取得が必要です。

統合課程とは重度訪問介護を行うために必要な資格の一つです。

障害福祉の考え方、歴史から介護の実技また喀痰吸引(第3号研修)、経管栄養等の医療的ケアの実技等を学ぶことができます。

介護経験者の方でも自身のステップアップとして取得される方も多い資格です。

喀痰吸引とは、自力では出せない痰や鼻水を、口腔内・鼻腔内から器具を使って吸い取る医療行為のこと。

経管栄養は、病気などが原因で口から食事を摂取できない利用者さんが、栄養を補給するために行われる医療行為のことです。

チューブやカテーテルを通して、直接胃に栄養を送ります。

これらの医療行為は、本来看護師や医師にしかできない行為ですが、統合課程を修了することで行えるようになります。

なお、統合課程は最短3日間で資格を取得することができるため「なるべく早く介護業界で活躍したい!」「早めに介護の資格を取得したい」と考えている方におすすめです。

重度訪問介護の資格:統合課程の特徴

それぞれ詳しく解説します。

最短3日で資格取得が可能

前述した通り、統合課程は重度訪問介護で働くための必須資格であることに加え、喀痰吸引(3号研修)、経管栄養等の研修(第3号研修の基本研修)が「統合」された資格です。

最短3日間で取得できるので、なるべく早く働きたいという方や、早くスキルアップをしたいという方には最も効率的でおすすめの資格です。

全国どこでも使える資格である

統合課程は、喀痰吸引(第3号研修)・経管栄養等の医療的ケアが必要なクライアントの重度訪問介護支援に入るなら非常に重宝される資格です。

もちろん、重度訪問介護支援事業所だけではなく、グループホームやデイサービスなど、看護師の数が比較的少ない施設において、喀痰吸引等の医療的なケアを行える介護士のニーズは非常に高いです。

スキルアップとしてもおすすめな資格

研修では「高齢者介護」と「障がい者介護」の違いなども勉強できます!

統合課程で学べる、左右の手足が全て動かない「四肢麻痺」の方を想定した実技や医療的ケアの演習は高齢者介護の資格(初任者研修や実務者研修)とは注意点が異なるところも多いです。そのため、介護経験者の方でも自身のスキルアップとして受講される方が多いです。

重度訪問介護従業者養成研修・統合課程を取得するメリット

重度訪問介護従業者養成研修の統合課程を取得する大きなメリットは、仕事の幅が広がることでしょう。

統合課程は、履歴書にも書くことができる資格です。

そのため、転職する際は「介護の知識を持っている人」と認識され、有利になるでしょう。

また、求人の応募条件に「資格保有者であること」と記載されている場合もあります。

資格を取得することで、重度訪問介護の仕事ができるようになるだけではなく、転職先の選択肢も増えます。

そのほかにも、キャリアアップがしやすくなる、給料アップにつながるなどさまざまなメリットがあるため、早めに資格取得を目指しましょう!

次の項目では、資格の受講費用を紹介します。

重度訪問介護従業者養成研修・統合課程の受講料

受講料

税込・テキスト代込みで30,000円(税込)

重度訪問介護従業者養成研修・統合課程の流れ

研修への申し込みが完了したら、ご自宅に教材が届きます。

1日目はオンライン講座なので、自宅で研修を受講することが可能です。

2日目は通学する必要があります。なお、2日目の終わりに筆記試験があるので、準備をしておきましょう。

最終日の3日目は、重度の肢体不自由者の介護サービス提供現場での実習を行います。

合計三日間の研修期間を終えたら、晴れて重度訪問介護の資格保有者になります。

なお、研修は毎週水、木、に開講しているため、自分のペースで受講することが可能です。

※3日目は障害の当事者の都合に合わせて後日設定いたします。

重度訪問介護従業者養成研修・統合課程のカリキュラム

次に、実際に講習ではどのようなことを学ぶのか紹介します。

※教室ごとに開校曜日、カリキュラムが一部異なります。

※ご希望の受講教室毎に担当がご案内いたします。

研修1日目のカリキュラム

1日目のカリキュラムは以下の通りです。

なお、重度訪問介護従業者養成研修の1日目はオンラインです。

1日目

オンライン

「重度の肢体不自由者の地域生活等に関する講義」

9:00-9:30 ・オリエンテーション

9:30 – 11:30
(2時間)

・障害者(児)福祉の背景と動向

・障害者自立支援制度の種類、内容その役割

・重度訪問介護の制度とサービス

・重度訪問介護利用者の障害・疾病、心理、地域生活、社会生活についての理解

・福祉業務従事者としての倫理

・居宅介護においてとるべき基本態度 ・利用者の人権

「基礎的な介護技術に関する講義」

11:40 – 12:40
(1時間)

・介護の目的、機能と基本原則 ・介護ニーズと基本的対応

・福祉用具の基本知識と活用等についての理解

「コミュニケーションの技術に関する講義」

13:30 – 15:30
(2時間)

・言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションについての理解

・意思疎通に著しい困難を有する重度の肢体不自由者とのコミュニケーション方法についての理解

「喀痰吸引を必要とする重度障害者の障害と支援に関する講義・緊急時の対応及び危険防止に関する講義」

15:40 – 17:10
(1.5時間)

・呼吸について

・呼吸異常時の症状、緊急時対応

・人工呼吸器に係る緊急時対応

・人工呼吸器について

・喀痰吸引(第3号研修)概説・口腔内、鼻腔内、気管カニューレ

 内部の吸引

・喀痰吸引(第3号研修)のリスク、中止要件、緊急時対応・喀痰吸引(第3号研修)の手順、留意点 など

「経管栄養を必要とする重度障害者の障害と支援に関する講義・緊急時の対応及び危険防止に関する講義」

17:20 – 18:50
(1.5時間)

・健康状態の把握・食と排泄(消化)について

・経管栄養概説・胃ろう(腸ろう)と経鼻経管栄養

・経管栄養のリスク、中止要件、緊急時対応・経管栄養の手順、留意点      など

研修2日目のカリキュラム

2日目のカリキュラムは以下の通りです。

なお、重度訪問介護従業者養成研修の2日目は通学をする必要があります。

2日目

通学

「喀痰吸引を必要とする重度障害者の障害と支援に関する講義・緊急時の対応及び危険防止に関する講義」

9:00 – 10:30
(1.5時間)

・呼吸について・呼吸異常時の症状、緊急時対応

・人工呼吸器に係る緊急時対応・人工呼吸器について

・喀痰吸引(第3号研修)概説

・口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部の吸引

・喀痰吸引(第3号研修)のリスク、中止要件、緊急時対応 ・喀痰吸引(第3号研修)の手順、留意点 など

「経管栄養を必要とする重度障害者の障害と支援に関する講義・緊急時の対応及び危険防止に関する講義」

10:40 – 12:10
(1.5時間)

・健康状態の把握

・食と排泄(消化)について・経管栄養概説

・胃ろう(腸ろう)と経鼻経管栄養

・経管栄養のリスク、中止要件、緊急時対応 ・経管栄養の手順、留意点   等

「喀痰吸引等に関する演習」

12:20 – 13:20
(1時間)

・口腔内の喀痰吸引(第3号研修)

・鼻腔内の喀痰吸引(第3号研修)

・気管カニューレ内部の喀痰吸引(第3号研修)

・胃ろう又は腸ろうによる経管栄養 ・経鼻経管栄養

「基礎的な介護と重度の肢体不自由者とのコミュニケーションの技術に関する実習」

14:00 – 17:00
(3時間)

・重度の肢体不自由者への介護の際の留意が必要
な 支援技術についての理解

・重度の肢体不自由者とのコミュニケーション
方法及び その技術についての理解

※基本介護技術を含めて、3時間のうち2.5時間を
超えない範囲で、基礎的な介護技術に
ついての演習に代えることができる。

「外出時の介護技術に関する実習」する講義」

17:10 – 19:10
(2時間)

・外出時の付き添い方法についての理解

・介護の際に留意が必要な支援技術の習得

※2時間のうち1時間を超えない範囲で、外出時の
介護技術についての演習に代えることができる。

「筆記試験」

19:20 – 19:50
(0.5時間)

択一式

研修3日目のカリキュラム

3目のカリキュラムは以下の通りです。

3日目

実習

「重度の肢体不自由者の介護サービス提供現場での実習」

実習先の都合による

・指定重度訪問介護における実習

・重度の肢体不自由者の介護を体験

※在宅等で生活する障害程度区分5又は6である肢体不自由者に対する介護サービス提供現場(1か所以 上)で実習を行う。

※医療的ケアを行うには、別途実地研修が必要です。(本研修に実地研修は含まれません)
実地研修

「重度の肢体不自由者の介護サービス提供現場での実習」

重度訪問介護従業者養成研修統合課程に含まれているのは医療的ケア資格の「3号研修の基本研修」までであり、実際にクライアントに医療的ケア(喀痰吸引(第3号研修)、経管栄養)を行うためには、看護師の指導のもとで実際にそのクライアントに医療的ケアを実施してテストしてもらうという「3号研修の実地研修」が必要となります。
土屋ケアカレッジでは「実地研修」についてもご相談を受け付けておりますので、ご不明点につきましては土屋ケアカレッジまでお問合せください!

※医療的ケアを行うには、別途実地研修が必要です。(本研修に実地研修は含まれません)

よくあるご質問

介護の実務経験や資格がなくても受講できますか?

はい。受講資格はないため、誰でも受講できます。初任者研修などの資格が無くても、統合課程を修了され、重度訪問介護の現場でお仕事されている方もいます。 ※高齢者の訪問介護をはじめ介護保険を利用される支援には初任者研修の資格が必要となります。詳しくは初任者研修ページをご覧ください。

学歴や経験など何か受講資格は必要でしょうか?

いいえ。学歴や経験、受講資格は必要ございません。

受講期間はどのくらいで資格取得できますか?

統合課程の受講期間は最短3日です。

外国籍でも受講は可能ですか?

受講のための国籍の条件はありませんが、講義や試験が日本語で行われますので日本語のスキルは必要です。

受講に際して年齢制限はありますか?

統合課程の受講可能な年齢制限は16歳以上です。 ただし就業される際、夜勤現場に関しては18歳以上となりますので詳しくは就業先にご確認ください。

通信のみの受講は可能ですか?

申し訳ございませんが、通信のみの受講プランはございません。 統合課程の通信(オンライン受講)は1日目のみです。

法人での申し込みは可能でしょうか?

はい。もちろん可能です。 法人様でのお申込みの場合、法人割もございますので、お問い合わせください。

教材はいつ頃手元に届きますか?

申し込み後、ご入金の確認が出来しだい発送いたします。

通信(オンライン受講)はパソコン、インターネット環境が必要でしょうか?

オンライン受講はZOOMを利用しておりますので、パソコンをお持ちであればなお良いですがスマホでも受講は可能です。 ただし、途中で落ちますと受講出来ませんのでWi-Fiなど通信環境にはお気をつけください。

病気や自己都合でしばらく受講できなくなった場合は?

毎週水、木、に開講しておりますので、振替受講は可能です。 3日目は障害の当事者の方の都合によりますが、1日目、2日目と同様振替受講は可能です。※エリアにより開講曜日やカリキュラムが違うところもございますので担当者にご確認下さい。 なお、振替受講は可能ですが、1日目〜3日目の順番変更はできませんのでその点はご注意ください。

修了試験が不合格の場合どうなりますか?

ご安心ください。しっかりご受講していただければ合格できる内容となっております。

万が一合格点に満たいない場合も、もう一度おさらいし修了できるようサポートします。

修了証は県外でも通用しますか?

修了すれば全国どこでも通用します。